お遍路さん松山編
"地元民が松山をご案内します"

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第51番札所 熊野山 虚空蔵院 石手寺

御詠歌:西方をよそとは見まじ安養の詣りて受くる十楽

真 言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか


衛門三郎の話

衛門三郎の石像

境内入口には衛門三郎の石像があります。石手寺は遍路の元祖とされる衛門三郎の再来伝説ゆかりの寺です。 寺名にまつわる伝説は有名で、領主河野伊代守息利の長子息方は衛門三郎の生まれ変わりといわれ、出生後三歳まで弘法大師筆の「衛門三郎再来」と書かれた小石を左手に握っていたと伝えられ、その小石が今も寺宝として残っています。

四国八十八ヶ所の札所を1番目からまわることを「順打ち」といい88番目からまわることを「逆打ち」といいます。閏年に逆打ちでまわると逆打ち1回で順打ち4回分の御利益があります。逆打ちの始まりは衛門三郎が弘法大師に会いたい一心でまわったのが始まりとされています。衛門三郎が逆打ちでまわって弘法大師に会えた年が閏年だったので、閏年に逆打ちすると弘法大師に会えるという伝説が残っています。 今年の2024年は閏年なので逆打ちです。


重要文化財 重要文化財 重要文化財

重要文化財

本堂は、国宝の仁王門とほぼ同じ時期の建築とされていますが、嘉永6年(1853年)の石手寺を描いた古絵図では阿弥陀堂の呼び名が書き入れられ、現在の阿弥陀堂を本堂としています。各所の手法は力強く、鎌倉時代末期の建築の特徴をよく残しています。

三重塔は高さ24.1m。全体の容姿はよく均整が取れていて、鎌倉時代の特色を伝える建物です。境内の中心に位置し、5つの仏からなる曼荼羅世界を構成します。その他にも鐘桜、銅鐘、護摩堂 鬼子母神堂、五輪塔があります。


マントラ洞窟

マントラ洞窟

仏様を巡礼して回ることは私たちの利己欲狭い心を一つ一つ改めより美しい仏の心を発見することです。
金剛界: 心は変化します。何が見えるか何が大事か何をすべきか悟りの世界の修行道場です。
胎蔵界: 努力、慈悲、善意あらゆる仏菩薩が集まる仏の世界安らぎと感謝の場です。

洞内は二手に分かれており右へ行けば四国八十八ヶ所霊場をまわる洞内巡礼、まっすぐ行けばマントラ塔へ続くマントラ洞の2つのルートの分かれています。


三重塔のお砂

三重塔のお砂

三重塔には四国八十八ヶ所のお砂があります。お砂を撫でながら祈ると霊場全てを回ったのと同じご利益があります。


くぐり輪

元気再生と罪障消滅・再生 くぐり輪

本堂の左側には元気再生と罪障消滅・再生くぐり輪があります。石を一つ持って帰り、一年したら七つ石を添えて七転び八起きの石として返します。衛門三郎の伝説にちなんで、元気と改心、復活を得ます。


くぐり輪

子宝石と智慧誕生 くぐり輪

子宝石と智慧誕生くぐり輪があります。鬼子母神の境内の石を持ち帰ると、子宝に恵まれると伝われています。 昔、長寿の為に他人の子をさらっては食らっていた鬼が、ブッダに自分の子を隠され、鬼は子を慕う母親の思いを痛感します。自分の子がいなくなったことで母心を得て改心し、子宝の神様に生まれ変わった話から、ここの石のを持ち帰ると子が授かると伝えられています。


御住職様からのメッセージ

「これからお遍路にいらっしゃる皆様に向けて」

近年、お遍路の観光化が進んでおり「遊びに来た方」も増えています。またお遍路も衣装・コスチュームを揃え綺麗にお遍路しないといけなかったり、納経料もちゃんと払わないといけなくなって来ています。昔はお遍路は誰でも来れたはずです。お遍路のきっかけが「楽しい観光」では、本当にお遍路に来たいと思われている方々が来れなくなってしまいます。お遍路される皆様のきっかけは「自分発見」「供養」「修行」などが多く、身内に不幸があり落ち込んだ気持ちの方もお遍路することで同じ境遇の人、同じ苦しみを持つ人と出会うことで癒され、「お接待」によって他人に分かってもらえます。



宗派:真言宗豊山派
本尊:薬師如来
住所:790-0852愛媛県松山市石手二丁目9番21号
電話番号:089-977-0870
駐車場:民営駐車場4ヶ所・有料普通200台 マイクロバス、大型50台
(2015年10月現在)

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